このみちどのみち何の道?
廃線跡/東武東上線高本貨物支線
東武東上線高本貨物支線跡。
地元でも知らない方は多いかも知れませんね。
「秩父鉱業高本線・日本セメント東松山専用線」で、その名の通り、秩父工業・日本セメント専用の貨物路線です。
東武東上線高坂駅から分岐し、葛袋駅・高本駅を1984年まで結んでいたそうです。
地上から見るとパッと見はわかりにくいのですが、Google
Map等の航空写真で見ると、道路ではない場所に明らかに一本の線が貫いており、一目瞭然です。
今回は、廃線跡好きのわが息子とともに、見学に行ってきました。
コンセプトは「危ない場所に入らない」「私有地に入らない」です。
……当たり前なんですけどね。
廃線跡(想像)を青線で記した写真もアップしています。
もちろん、想像の範疇でしか無いのですが……。
1.高坂駅付近
スタートは東武東上線高坂駅。
高坂駅には、普段どう見ても使っていない側線が上り・下り各1本ずつあります。
下り側が高本貨物線に関係する側線のようです。
高坂駅から東松山方面を眺めた写真です。
側線がカーブを描きながら本線に合流していますが、どうやら高本貨物線は、今あるこの側線に相当する場所から直線方向に伸びるような形だったようです。
振り向いて、高坂・坂戸方面を眺めた写真です。
ちょうど、用地の空きスペースが、高坂駅の下り側線にまっすぐ伸びていっているのがわかります。
踏切からの写真。
コンクリート作りの本線と、用地のフェンスとの間に意味深な空きスペースが見て取れます。
更に東松山方面に進んだ所。
ここまで来れば、廃線跡と明確に分かりますよね。
廃線跡はそのままカーブを描きながら、本線から分かれていきます。
右にカーブする本線と、同じ角度で左にカーブする廃線跡。 2.高坂駅北、交差点付近 上記の地図でマークがついているのがコチラです。 3.東松山クリーンセンター付近 先ほど分かれた廃線跡ですが、東松山クリーンセンターのあたりで、県道344号と並走します。 3.関越そば 更に高本寄り、関越のそばを東西に走っています。 4.関越の鉄橋 そして、ハイライトは関越を跨ぐ鉄橋です。 中央の関越を斜めに横切っているのが高本貨物支線跡。 ※2013/06/08 追記 5.葛袋駅跡
関越を超え、採掘場の縁をなぞる様な形でカーブする途中が、葛袋駅跡です。 ※2012年9月9日、葛袋駅跡その後 ※2014年8月31日、葛袋駅跡その後2 6.高本山配水所付近 コチラの写真をご覧ください。
大きな地図で見る
結構、分かりやすいですよね。
道路と交差しています。
この道路が昔からあったとすると、踏切になっていたのでしょうね。
道路と廃線跡がクロスする場所から、高本方面を眺めた写真です。
ズームすると、ゆるやかに左にカーブしているのが分かります。
それにしても、相変わらずフェンスで囲われています。
クリーンセンターのあたりから高坂方面を眺めました。
更にズーム。
上り勾配で、県道から分かれていきます。
これを進んだ先が、2.の写真の場所ですね。
これは、鉄道の遺構ですかね。
よく分かりませんが。
クリーンセンターのあたりから高本方面を眺めました。
この後、廃線跡は左にカーブを描きながら、森の中の築堤の勾配を登っていきます。
住宅地を縫うように残っている廃線跡。
高本方面(西方面)を眺めています。
この先、右にカーブしています。
それにしても、結構、カーブ多かったんですね。
こちらは高坂方面(東方面)。
ここから、クリーンセンターの方の築堤に伸びているわけですね。
これは踏切跡でしょうね。
東西を走る高本貨物支線を、この道路が横切っていたのでしょう。
もう少し高本寄り、レストランたまねぎさんの付近から高坂方面です。
同じく高本方面。
廃線跡が駐車場になっていました。
航空写真でも、廃線跡に車が止まっているのが分かりますね。
これは一部の方には有名で、何しろ鉄橋どころか架線柱まで完全に現存しています。
というか、撤去不能という噂もあります。
航空写真でも、架線柱が見えます。
こちらは、航空写真で1本南に見える橋からの眺め。
こうして見ると、今にも電車が走って来そうです。
関越を走っていても、結構、目立ちますので、ご存知の方も多いかもしれません。
狭い道を通れば、ガード下までアプローチできます。
車だとUターンが辛いかもしれません。
橋本体は、フェンスによりガードされ、登れないようになっています。
撤去されてしまいました……。
この屋根の向こう側に線路が走っていたようです。
この屋根は、別に、駅の跡という訳でも無いのでしょうか。
ちょっと分からないですね。
その後、築堤の上を左にカーブしていく高本貨物支線跡。
久しぶりに行ってみると、大規模な工事をしていました。
面影が全く無いですね。
工業団地になっていました……。
ここでは、鉄橋が完全に現存しています。
ここまでハッキリ残っているのはレアですよね。
この付近、遺構が結構見られます。
切り通しの上を道路がクロスしています。
道路から廃線跡を見下ろしてみました。
画面中央左の金属のワクも、遺構ですよね。
※2013年4月20日 その後
こちらにも工事の影響が。
同じ場所、埋まってます!
良く見ると、倒れたコンクリートの柱が放置されています。
架線柱でしょうか。
鬱蒼とした緑の中を、ぽっかりと廃線跡が穴のように見えます。
よく見ると踏切跡も見えるのですが、流石にアプローチが難しそうです。
また、高本山配水場付近にも、道路と廃線跡がクロスする箇所があります。
上記の地図で、マークをつけた場所から西に伸びる道が廃線跡になります。
マークの東側は、道路の南にうっすらと見えるのが廃線跡です。
マークの箇所から高坂方面を臨みました。
築堤の上を走っていたようです。
同じく、高本方面。
廃線跡はこの道とクロスした後、道路となり、ゴルフ場管理の私有地へと伸びて行きます。
7.という事で
葛袋駅跡より先は、かなり遺構が残っているようです。
一方、私有地が多く、追跡も困難になってきます。
どこかの小道から遺構に辿り着けるかもしれませんが、車ではちょっと厳しそうです。
こちらは、おいおい、見て行きたいと思います。
わが息子も楽しんだようですし、良かったのではないでしょうか。
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